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- 中小企業の退職金制度コンサルティング会社
当社は、従業員50〜300名規模の中小企業を中心に、退職金制度の設計・見直しをご支援するコンサルティング会社です。退職金の算定方式の設計から、準備方法(社内準備・中退共・特退共・確定給付企業年金・企業型確定拠出年金)の比較、企業年金への移行、従業員への説明まで、一貫してサポートします。確定拠出年金制度運営管理機関(厚生労働大臣登録番号762)として、制度の導入後の運営もご相談いただけます。
中小企業の退職金制度の現状
厚生労働省「令和5年就労条件総合調査」によると、退職給付(一時金・年金)制度がある企業の割合は74.9%で、2018年調査の80.5%から低下しました。従業員30〜99人の企業では70.1%、100〜299人の企業では84.7%です。
従業員30〜99人の企業で退職給付制度がある場合、その77.2%は「退職一時金制度のみ」です。退職一時金の準備方法は、「社内準備」が49.6%、「中小企業退職金共済制度(中退共)」が48.5%、「特定退職金共済制度」が11.0%となっています(複数回答)。
中小企業では、退職金を社内の資金でまかなう会社と、中退共などの外部の仕組みで積み立てる会社がほぼ半々です。どちらの場合も、制度を作ったあとに従業員数や年齢構成が変わると、将来の支払額と資金の準備にずれが出てきます。統計の詳細は「公的統計で見る中小企業の退職給付制度」をご覧ください。
出典:厚生労働省「令和5年就労条件総合調査の概況」(2023年10月31日公表)第16表・第17表
退職金制度を見直す主なタイミング
- 社員構成が変わったとき(ベテラン層の大量退職が近づいている、若手の採用が増えたなど)
- 公的な年金制度・法律・税制が変わったとき
- 会社の業績や財務状況が大きく変わったとき
- 賃金制度や人事評価制度、定年制度を見直すとき(退職金制度と人事制度の統合設計をご覧ください)
- 退職金を、採用や定着のための制度として使いたいとき
退職金の算定方式の比較
退職金の額をどう決めるかによって、賃金制度や人事制度との結びつき方が変わります。代表的な3つの方式を比べます。
| 方式 | 決め方 | 特徴・注意点 |
|---|---|---|
| 基本給連動方式 | 退職時の基本給に、勤続年数に応じた支給率を掛ける | 計算がわかりやすい反面、賃上げがそのまま退職金の増加につながります。将来の負担が、賃金改定のたびに変わります。 |
| 定額方式 | 勤続年数ごとに、あらかじめ決めた額を支給する | 将来の支払額を見通しやすく、賃金制度の影響を受けません。一方で、役職や評価の違いを反映しにくくなります。 |
| ポイント制 | 等級や役職、在籍年数に応じて毎年ポイントを付与し、累計ポイントに単価を掛ける | 基本給と切り離して算定でき、等級制度や人事評価制度と結びつけられます。ポイントの付与ルールを設計・運用する手間があります。 |
退職金の準備方法の比較
退職金は、いつ、どの方法で資金を準備するかで、毎年の負担や会計上の扱いが変わります。中小企業が選ぶ主な方法を比べます。
| 準備方法 | 仕組み | 主なメリット | 主な注意点 |
|---|---|---|---|
| 社内準備(退職一時金) | 外部に積み立てず、退職時に会社の資金から支払う | 制度の設計が自由で、特別な手続きが少ない | 退職者が重なると資金繰りを圧迫します。将来の支払いに備える資金は、会社が自分で確保する必要があります。 |
| 中小企業退職金共済制度(中退共) | 国の制度。会社が毎月掛金を納め、退職金は従業員に直接支払われる | 運営の手間が小さく、新規加入や増額の際の国の助成制度がある | 掛金や給付の設計に制限があります。会社独自の算定方式や人事制度との連動は組み込みにくい制度です。 |
| 特定退職金共済制度(特退共) | 商工会議所・商工会などが実施する共済制度 | 地域の団体が運営し、手続きの窓口が身近にある | 実施する団体により、掛金や給付の内容が異なります。加入できる条件は団体ごとに確認が必要です。 |
| 確定給付企業年金(DB) | 給付額を約束し、必要な掛金を数理計算で算定して積み立てる | 給付額が約束された制度で、採用や従業員の定着に役立つ。掛金は税制上の優遇を受けられる | 退職給付会計の対象となり、積立不足は会社の債務として扱われます。運用の責任は会社が負います。 |
| 企業型確定拠出年金(企業型DC) | 掛金額を約束し、従業員が自分の資産を運用して給付額が決まる | 積立不足が生じず、退職給付債務も発生しない。資産は個人ごとに管理される | 継続的な投資教育が必要です。運用成果によって、従業員ごとの給付額が変わります。 |
確定給付型と確定拠出型の違いは、「中小企業向けの退職金・企業年金制度とは」で、会計上の扱いも含めて比較表で解説しています。
退職金の受け皿として企業年金を検討する
退職金制度を見直す企業の多くは、社内準備や中退共の次の段階として、退職金の準備方法を企業年金へ広げることを検討します。退職一時金の一部または全部を企業年金へ移すことで、掛金を毎年平準化でき、税制上の優遇も受けられるためです。
従業員50〜300名の中小企業向けには、複数の企業が加入する総合型の基金として、選択制の確定給付企業年金「NP企業年金基金」があります。確定給付型の基金を自社で設立する必要がなく、既存の退職一時金制度と併存して導入することもできます。「選択制」とは、掛金を従業員の給与の一部から充てるかどうかを、従業員が選ぶ設計の方法です。退職金の原資を新たに拠出しにくい中小企業でも、会社の負担を抑えて導入しやすくなります。加入の募集や詳しい条件は、NP企業年金基金のサイトをご覧ください。
退職金制度の見直しの進め方
- 現状の確認:就業規則・退職金規程と、従業員の年齢・勤続年数の分布、これまでの退職金の支払実績を確認します。
- 将来の支払額の試算:現行制度のままの場合の、今後の退職金の支払額を試算し、資金の準備状況と比べます。
- 方針の決定:算定方式と準備方法(社内準備、中退共、特退共、DB、DC)の組み合わせを、会社の目的に合わせて決めます。
- 新旧制度の比較:新旧の制度で従業員ごとの退職金額を比べ、不利益変更にあたる部分や経過措置の要否を確認します。
- 従業員への説明と規程の整備:制度の趣旨を従業員に説明し、就業規則・退職金規程を改定して届け出ます。
ご相談から導入、導入後のサポートまでの流れは「退職金・企業年金コンサルティングの流れ」、従業員の理解を高める取り組みは「従業員満足度を高める導入サポート」で紹介しています。
導入事例・お客様の声
退職金制度や企業年金制度を導入されたお客様の声は、導入事例のページで紹介しています。
よくあるご質問
Q. 退職金制度は、必ず作らなければなりませんか?
退職金を支給するかどうかは、法律で一律に義務づけられているわけではありません。ただし、退職金の制度を設ける場合は、適用される従業員の範囲、退職金の決め方・計算方法、支払いの方法と時期などを、就業規則に定める必要があります(労働基準法第89条)。いったん定めた制度は、定めたとおりに支払う義務が生じます。
Q. 退職金の準備方法は、どれを選べばよいですか?
会社の規模、従業員の年齢構成、毎年かけられる資金の額、退職金に期待する役割(採用・定着・人事制度との連動)によって適した方法は変わります。毎年の負担をならしたい場合は外部積立(中退共・特退共・DB・DC)、人事制度との連動を重視する場合は、会社独自に設計できるDBや社内準備が候補です。まずは現状と将来の支払額を試算したうえで、比較することをおすすめします。
Q. 退職一時金制度から、企業年金へ移行できますか?
できます。退職一時金の一部または全部を、確定給付企業年金や企業型確定拠出年金へ移すことが可能です。移行の方法や、従業員への説明、不利益変更とならないための経過措置は、会社の状況によって異なります。個別の状況に合わせて、設計の段階から確認することをおすすめします。
Q. 退職金制度を見直すと、従業員に不利になることはありませんか?
見直しの内容によっては、退職金が減る従業員が出ることがあります。労働条件を従業員に不利益に変更する場合は、変更の必要性や内容の相当性などから合理的であること、および従業員への周知が求められます(労働契約法第9条・第10条)。新旧の退職金額を従業員ごとに比べ、経過措置を設けるなど、丁寧な説明と手順が必要です。
Q. コンサルティング費用はどれくらいかかりますか?
費用は制度の内容や企業規模によって異なるため、まずは無料相談にてお話をお伺いした上でお見積りいたします。お気軽にお問い合わせください。



